それなりに勉強にはなったけど、ちょっと期待していたものとは違った感じ。
「心理学」というよりは、「生理学」や「文化」や「病理学」のように思いました。それぞれ興味深くはあるのですが、いかにも大学教授の書いたらしい難解な言葉遣いが目立ち、あまり読みやすい本ではありませんでした。
読みづらさの原因のひとつは、コラム。本文中に割り込むようにコラムが配置されていて、しかもその数が多い。本文の区切りの良いところで差し込んでくれたらよかったのに。本文の続きがどこにあるのか、探すのが面倒でした。
心理学を学ぶ学生に対し、用語を教えるための教科書的な本のように見えました。専門的に学びたい人のための、用語解説のための入門書という感じかなぁ。そうでない人にとっては、いろいろ不親切なんですよね。相矛盾する実験結果を特に説明もなく羅列していて、小末の「課題」でさらりと矛盾について触れているだけ、とか。「課題」も出しっぱなしで、解説が巻末についているわけでもありません。
「過食症」というほどでもないけど、大食いをやめられない人たちや、ちょこちょこつまみ食いしちゃうような「普通の人たち」の食心理について、軽く読めるものを期待していたので、また別の本を探してみようと思います。