ベスト・パートナーになるために

ジョン・グレイ著「ベスト・パートナーになるために」を読みました。

性差による感じ方の違いに着目して、異性カップルがうまくやっていくコツを説明する本でした。

でも、読んでいるうち「本当に性別で違うものなのかな?」と思ってしまいました。たとえば「男は分析して満足する、女は話してすっきりする」というのは、我が家だとちょうど逆。

「何か頼みたいときにはダメ元で頼んでみて、断られたら気持ちよく引くのを繰り返すと、やがて相手が折れる」というのは、別に女性に対してでも使える方法のような気がしますが、どうなんでしょう。

その中で「人の心理にはすべて『90対10の原則』が働いている」というのは、そういうものかもしれないなぁと思いました。自分の感情のうち、現在の事象によって引き起こされるのは10%だけであり、残る90%は過去の記憶によって引き起こされるのだ、というのです。感情の9割は現在の事象とは無関係な過去の経験に影響を受けていると理解しよう、そうすれば相手の反応に対しても冷静に対応できる、と。そうは言われても、自分の中のどのような感情が、過去のどの経験の影響を受けているのかというのは、さっぱり見当もつきませんけども。

この手の本としては、以前読んだ「夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか」の方が、論理的ですっきり納得できる内容だったと思いました。