私はがんで死にたい

小野寺時夫著「私はがんで死にたい」(ISBN4-89589-380-4)を読みました。

サブタイトルは「ホスピス医が決めている最期」。

前に読んだ同じ著者の「がんと闘わない生き方」とかなりかぶる内容でした。かぶるというより、加筆と編集の上で再発行したという感じ。読むなら、この本だけで良いと思います。

この本の方が「在宅療養支援クリニック」や「ホスピス」について具体的な説明が載っていて、実用的だと思いました。患者の側ももっと勉強すべき、と言われても、何を調べて勉強しておくべきかさえわからない状態なんですもの。在宅療養支援クリニックなんて、聞いたこともない人の方が多いのじゃないかしら。

元気なうちにこういうことを調べて知っておくと良い、というのは勉強になりました。

ひとつ気になったのは、近藤誠医師の名前を引き合いに出していること。部分的に主張が似通っていても、あの人はトンデモだと思うんだけど。それを引き合いに出してしまうと、同じカテゴリーの人だと思われてしまうのではないかと心配です。

この本を読んで、自分の地域で一番大きな病院にホスピスがあるのか調べてみました。…ありませんでした。いわく「ホスピスや緩和ケア病棟はありませんが、各科・各部門のスタッフが連携して、良質な緩和ケアを提供できるよう努めています」とのこと。うーん。ちょっと心許ないかな…。近隣で良質なホスピスのある病院を調べたり、そのときになって慌てずに済むよう少しずつ情報を集めていこうと思いました。