五十嵐くんと中原くん (2)

2巻目は、中原との交流を深める中で、ついに五十嵐が自分の中原への気持ちが恋心であることを自覚するまで。

たぶん最初に居酒屋で出会ってタンカを切られたその瞬間にすでに落ちているのだけど、もともとその気(け)があるわけではないから気づかなかった、ということなのだろう。

それにしても中原が学校から逃げ帰る場面は、読んでいて本当に気分が悪くなる。でも実際いるんだよなぁ、ああいう連中。高2にもなってあまりにも大人げないと思う反面、実際にいても不思議がないとも思う。中原にはぜひ、奴らより幸せになって欲しい。自分が同じように嫌な思いをしたのは、中原の中学時代の経験を小学校高学年に、高校時代の経験を中学時代にだった。ただし一貫教育の進学校だったから、公立の学校にくらべると根性の曲がり具合も早熟だった可能性あり。

ちょっと不思議だったのは、五十嵐が中原の家を知っていたこと。読み返してみても、1〜2巻では家まで行ったことはないはずなのに。4話で公園に会いに行ったときにでも教えたのかな。

ところで中原って結構な美形だと思うのだけど、作者の設定的にはどうなのだろうと思って検索してみたところ、作者による解説を発見した。

設定としては「フツメン」らしい。けど、パーツがあっさりしてても鼻筋は通ってるし、ふつうにイケメンの部類にしか見えない。黙ってると表情がキツめなだけで。イ・ジュンギとか及川光博とか、そういう系統のイケメンじゃないかしらん。そう言えばフィギュアスケートの羽生結弦も目は一重だし、パーツはあっさりめのような気が。そもそも顔なんて、生まれつきの顔立ちがどうあれ手入れで割と簡単に化けるものだもの。清潔感のある女顔って、目がパッチリしているかどうかに関わらず女性受けするはず。やっぱり美形に分類してもいいよね?