思い出のとき修理します

谷瑞恵著「思い出のとき修理します」の読後感。

寂れたシャッター街である「津雲神社前通り商店街」の空き家を借りて引っ越してきた主人公と、お向かいの時計店の同い年の店主とのラブストーリー。オムニバス形式で、1巻あたり4話~5話が収録されていました。

不思議なことが、起こりそうで起きない。ようでいてやっぱり起きている、といったファンタジー感がいい。

視覚的な描写が多く、映像化しやすそうだと思ったら、やはりマンガ化されていました。表紙絵とかなり雰囲気が似ていますが、マンガ版を描いたのは別の人みたい。いずれにしても、絵柄が好みじゃなくて、残念です。もっと緻密な絵を描く人にマンガ化してほしかったかなぁ。もっと丁寧に背景の描き込まれた絵であってほしかった。

そういう細部の想像ができる分、マンガではなく原作の方が楽しめたと思います。表紙絵があまり気に入らなくても、挿絵まで入っているわけではないので邪魔になるほどではないし。4巻目で完結するそうなので、最終巻が楽しみです。