とても王道なラブロマンスだった。ハーレクインロマンスにありがちな展開というか。
文章もしっかりしていて、登場人物のセリフで敬語の使い方が気になるようなことはほとんどなかった。Web小説だと、三人称で書かれているだけで文章がうまいかのように感じてしまうので、基準が甘いだけかもしれないけど。
ただ、ヒーローが格式のある家で育ったという設定の割には、「~しな」とか「~してやりな」のような言葉遣いが多いのが気になった。結局、こういう「貴族モノ」は登場人物の言葉遣いが雰囲気を大きく左右してしまうということなのだろうと思う。
1巻目次
- マリエの見る世界
- 遠い約束、もしくは愛しき夢
- 王都の秋、もしくは灰色の婚礼
- 冷ややかな同居人、もしくは始まりの場所
- 妻の役割、もしくは夫の義務
- 小さな晩餐会、もしくは不用意な言葉
- 初めての夜会、もしくは不実の意味
- 周囲の思惑、もしくは自分の居場所
- 春の気配、もしくは心はどこにあるのか
君に送りたいもの、もしくは君から欲しいもの
2巻目次
- フォレスト・ファーンズ、もしくは災難の代償
- 欲しがらぬ君、もしくは黒い鞄
- 移りゆく季節、もしくは故郷の風
- 夫の奮闘、もしくは心の在り方
- 古い絆、もしくは去りゆく背中
- 華やかな悪意、もしくは退場のベル
- 旅の途中、もしくは堰を切る想い
- 薔薇色のマリエ、もしくは妻に恋する夫