何をやっても痩せられないのは脳の使い方をまちがえていたから

奥田弘美著「何をやっても痩せられないのは脳の使い方をまちがえていたら」を読みました。

タイトルからわかるとおりダイエット本で、「太るのは食べ過ぎが原因」と明快です。実にオーソドックスに、食べ過ぎを防止して健康的に痩せるためにどうしたら良いかが書かれていました。

あくまで健康的なスリム体型維持のための本なので、美容最優先で健康を犠牲にしてでも体重を落としたい人には不満な内容と思います。でも、そもそもそんな減量は目指すのやめた方がいいんじゃないかな。

著者は現役の精神科医。精神科の患者を数多く診てきた中での体験談が散りばめられていて、興味深く読みました。精神科医ならではの減量アドバイスだと思ったのは、次のようなもの。

  • ストレスを感じたら眠る
  • 前向きな行動力を身につける

なるほどねー。嫌なことがあったら、やけ食いなどせずにさっさと寝て忘れてしまおう、というわけです。完全に忘れることはできなくても、嫌なことでも「昨日のこと」は遠い記憶になっていて、生々しさがなくなっているもんね。前向きな行動力は一朝一夕に身につくものではないと思うけど、嫌なことあったらすぐ寝よう、というのは割と簡単に実践できるのじゃないかと思います。

この「行動力」というのは、自分自身でも実感しています。

健康スリムグループの人というのは、運動習慣のあるなしにかかわらず、「軽くひょいひょい」と身軽に動きます。健康スリム体型なので余分な肉の重りがないから動きやすいという事実もあるでしょうが、基本的に「腰が軽い」のです。(P. 178)

痩せたら、太っていた頃に比べて、明らかによく動くようになりました。痩せたから動くようになったのか、よく動くようになったから痩せた状態を維持しているのか、鶏と卵状態で因果関係は自分でもよくわかりません。太っていた頃は精神的に何かが停滞していた状態というか、何をするのも億劫に感じて惰性で生きているような、精神的なエネルギーが低い状態だったような気がします。

「痩せよう」と決めたときに、たぶんその状態を脱したのじゃないかと思います。「痩せる」と決めて具体的に行動を起こすこと自体が、行動力のひとつだものね。

では、ストレス太りする人と健康スリムを維持できる人は、どこが違うのでしょうか?それを簡単に表現するならば「行動力」と「切り替えの良さ」だと思います。(P. 184)

ほんとそんな感じ。体重の減少とともに、身軽に動きやすくなってくるのがうれしかった。

健康的に痩せるためには栄養バランスの整った食事が欠かせないわけですが、それを3つのカラーに簡易的に分類して説明しているのが面白いと思いました。三大栄養素というと炭水化物、脂質、タンパク質ですが、炭水化物と脂質をまとめて「エネルギー源」とし、ビタミン・ミネラルを加えて3種類にわけています。栄養について詳しく学ばなくても、ざっくりした分類を知ってそれなりにバランスをとるだけで十分に有効というわけです。

お腹がすいていなくてもどうしても何か食べておかないといけない状況では、炭水化物・脂質を避けて食事すればよい、というのは勉強になりました。

忙しい人や外食の多い人でも実践可能なアドバイスの多い、現実的なダイエット本だと思いました。