魔法世界のファンタジー。父子家庭で父親から暴力を振るわれて育った姉妹が、自分たちの未来を賭けて「カラヴァル」というゲームに参加する物語。「カラヴァル」というゲームの舞台の設定が面白くて、一気読みだった。さすが世界数十か国で翻訳されるだけのことはある。
17歳になった姉のスカーレット(スカー)は奥手で真面目な性格で、ひとつ年下の妹のドナテラ(テラ)は頭の回転が早く奔放な性格。スカーは卵形の顔に小さな鼻、ヘーゼル色の瞳、テラははちみつ色の髪に天使のような顔で、いずれも美少女。長身で小麦色の肌をした美しい流れ者の船乗りジュリアンが、少女たちの父親が支配する島からふたりをカラヴァルへと連れ出す。カラヴァルに入る前に妹とはぐれたスカーレットは、ジュリアンと共に妹を探しながらカラヴァルというゲームに参加する。
この本の主人公は姉のスカーレットで、続編では妹のテラが主人公らしい。続きが楽しみ。
訳者あとがきには「続編はまもなくアメリカで刊行される予定」とあるが、アマゾンで確認したところ発売開始予定は2018年5月末だった。半年先(本書の刊行時には約1年後)は「まもなく」って感じじゃないけど…。翻訳を待てる気がしないので、続編は原書で読むかも。